京都製菓BLOG

和菓子の専門学校へ社会人が入学するにはどうする?


美しい和菓子の世界で働きたいと思いながらも、さまざまな理由で諦めたという人はきっと多いはず。

一度社会人として、まったく別の業界で働いていても、やっぱり和菓子の世界で働きたいと強く思うことがあるのではないでしょうか。

ですが社会人になってしまった方の中には、どうすれば和菓子の世界へ飛び込めるのかわからないと悩んでいる人もきっといるはず。

このブログでは、社会人の方が和菓子の職人となるためには、どうするのが最善なのかについて解説します。

社会人から和菓子職人になるための最短の方法は?

社会人を経験したあとに、和菓子職人になるための方法は2つです。

ひとつめは直接和菓子の工房で働くこと。

ふたつめは一度和菓子の専門学校に入り、卒業後に和菓子の工房で働くことです。

どちらも正しい方法ですが、私は一度専門学校で勉強してからプロを目指すのが、結局のところ早いと考えています。

その理由は働きながら独学で勉強するのはとても大変だから。

たしかに現場で直接技術を習得すると、はやく一人前になれそうですよね。

それに今では和菓子についてくわしく解説された本や教材が、割とかんたんに手に入りますが、時間を作って勉強すること自体が大変なのです。

ですから学校で講義を受けながら、じっくりと学ぶことが、知識と技術の習得の最短コースだといえます。

 

社会人から和菓子の専門学校へ入学するために

和菓子の専門学校へ入学するための方法はシンプルです。

  1. ①志望校を探す
  2. ②願書を提出する
  3. ③書類選考と面接を受ける
  4. ④入学する

たったこれだけですが、志望動機や熱意がとても大切です。

でも一度社会人を経験し、それでも和菓子職人になりたいと考えている方なら、きっと問題ないでしょう。

ただし願書を提出できる期限は決まっているので、そこだけには注意してください。

期限を過ぎてしまえば、次年度の入学になるので1年待たないといけません。

 

社会人が和菓子の専門学校で学ぶメリット

和菓子の専門学校で学ぶメリットには、こんな4つがあります。

  • ◆和菓子全般の知識と技術が学べる
  • ◆いくつかの資格が取れる
  • ◆就職先が多く見つかる
  • ◆同じ目標を持つ友だちができる

どれもとても大切なことです。

和菓子の知識と技術は、働きながらでも学べそうですが、学校だからこそ学習できることも多いです。

知っているのと知らないのでは、同じお菓子作りでもバリエーションが大きく変わるでしょう。

それに資格があれば、働く場所に困ることはあまりなく、専門学校との縁の深い、よい企業への就職もしやすくなります。

そして一緒に学んで同じ目標を持つ友だちを持てることは、何よりも素晴らしい財産になるはずです。

働きはじめると、知り合えるのは、どうしても職場関連の人に限定されてしまいやすいですから。

 

社会人が和菓子の専門学校で学ぶデメリット

もちろんメリットがあれば、かならず相応のデメリットもあります。

社会人から和菓子の専門学校へ通うことで、デメリットになることもあるので、この点についても触れておきます。

  • ◆相応の学費がかかる
  • ◆あとがないという気持ちになる

こんな2つのことがデメリットになり得ます。

 

学費の問題

まず相応の学費がかかるということに関してですが、専門学校に通うことになるため、どうしても学費はかかってしまうことに。

一般的な製菓の専門学校では、おおよそで卒業までに250万円前後の学費が必要です。

それなりのお金ですから、すぐに支払えるようなものでもないので「学費を理由に諦める」という人もいるかもしれません。

ですがこの問題は奨学金などの制度をうまくつかうことで、かならずクリアできるハードルです。

学費が理由で諦める必要はありません。

 

あとがないという問題

つぎにほかの学生に比べると、社会人を経験していた分、入学が遅くなってしまうわけですから「あとがない」と追い詰められたり、焦ってしまうこともあるでしょう。

ですが社会人を経験しているという強み、そしてほかの人よりも遅く専門学校に入学したことで、きっと「真剣さ」が生まれるはずです。

社会人の厳しさを知っているからこそ、あとがないからこそ、だれよりもがんばれるのではないでしょうか。

それに企業はいつだってすぐに戦力になる人材を求めています。

一度でも社会人を経験したあなたなら、最低限のマナーなどはしっかり知っているはず。

ここは弱みではなく、ほかの人とくらべても、大きな強みとなるはずですよ。

 

和菓子の専門学校の入学から卒業まで

和菓子の専門学校へ入学してから、卒業までのことを少しだけご紹介しておきます。

入学後は和菓子のことだけではなく、関係するさまざまな知識や技術を勉強することになるでしょう。

ですがどれも無駄なことはひとつもなく、「製菓」という大きな枠組みの中で、どれも知っておくべきことばかり。

学校でしか学べないことばかりですから、ぜひ専門学校でじっくりと勉強したいですね。

国家資格の取得も、学校で勉強していることで、じっくり勉強できますし、試験対策もできるので合格率は大きく上がります。

 

卒業までの期間

学校によっても違いますが、和菓子の専門学校の卒業までの期間は、つぎの通りです。

  • ◆昼間に通う場合(全日制) … 2年
  • ◆夜間に通う場合(夜間部) … 1.5年

どちらを選んでも、しっかりと勉強できて資格も取得できます。

社会人経験者の方は、夜間部を選ぶ場合が多いのですが、もちろん全日制と同じように、しっかりと講義で学べるので安心してください。

どうしても働きながら学ばないといけない方には、夜間部が最適かもしれません。

卒業までに取得できる資格

学校によっても異なる場合がありますが、和菓子の専門学校を卒業できるまでに、取得できる資格を一部ご紹介します。

  • ◆製菓衛生師
  • ◆専門士

取得を目指せる資格

  • 菓子製造技能士2級(和菓子)
  • ◆サービス接遇検定

このように、和菓子店などで働く場合にあると便利な資格が取得できます。

資格は働いている時に役立つことはもちろん、就職時にも大きなメリットになるため、できるだけ多くの資格を取得しておくとよさそうです。

 

 

いかがでしたでしょうか。

社会人から和菓子職人になるにはやはり専門学校がおすすめですが、まだその具体的なイメージが持てない、という方はぜひ下のページもあわせて読んでみてください。

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