京都製菓BLOG

洋菓子って奥が深い!その種類を紹介

お菓子というと、洋菓子を指すことが一般的なのではないでしょうか。

洋菓子にはケーキやクッキーなど、たくさんの種類がありますが、細かく探してみると、実はたくさんの数に分類されます。

ここではその中でも、代表的な洋菓子を紹介します。

洋菓子の種類①スポンジケーキ

スポンジケーキはスポンジ生地とも呼ばれ、洋菓子の中でも小麦粉をベースにした弾力性のある生地のこと。

小麦粉をベースにしていることから、パティスリーと呼ばれるカテゴリに分類されています。卵の起泡性を利用してふんわりと焼き上げ、ケーキのベースに使われるるのが一般的ですね。

 

ショートケーキ

ショートケーキとは、一般的にはスポンジ生地と生クリームが層になってつくられ、イチゴなどを乗せたケーキのことです。

ですがじつはこのショートケーキのイメージは、あくまで日本の呼び方で、世界ではレイヤーケーキと呼ばれるもの。もちろんショートケーキと呼ばれるケーキは世界中にありますが、形もつくり方もバラバラだったりします。

 

ロールケーキ

ロールケーキは板状の薄いスポンジ生地に、生クリームやチョコレートクリーム、コーヒークリームなどを塗り、巻いて作られるケーキです。

シンプルなロールケーキだけではなく、クリームの中に果物などを混ぜたり、外側を生クリームやチョコレート、果物などで飾り付けた華やかなものまであります。洋菓子店でも定番で人気のお菓子です。

 

トルテ

トルテとは切り分けて食べられる焼き菓子。

生クリームや果物で盛り付け、焼かれた物が一般的です。基本的にはトルテとタルトは同じですが、地域によって呼び名と形がやや変わります。フルーツタルトやザッハトルテが代表的です。

 

パンケーキ

パンケーキは小麦粉とベーキングパウダーや砂糖、卵、牛乳などを混ぜて焼いたお菓子のこと。

日本やアメリカではホットケーキと呼ばれることも多いです。アメリカでは、薄いものをパンケーキ、厚いものをホットケーキと呼び分けられています。

近年ではカフェの名物メニューとしても流行していますよね。とくにハワイ式の豪華なパンケーキ、最近の日本では流行しているようです。

 

デコレーションケーキ

デコレーションケーキとは、スポンジを土台としたケーキを、クリームやチョコレート、果物で飾り付けたケーキです。

日本でもバースデーケーキやクリスマスケーキに食べられることが多いですよね。なお、「デコレーションケーキ」は、「飾り付けられたケーキ」の大半が該当するため、明確な定義はありません。

 

洋菓子の種類②バターケーキ

同じスポンジ生地でも、たっぷりとバター混ぜ込み、焼き上げられることが特徴のバターケーキ。バターの豊かな風味がおいしいお菓子です。

 

パウンドケーキ

パウンドケーキはバターケーキの代表格。

小麦粉・バター・砂糖・卵を1ポンドずつ使うことから名付けられたケーキです。正確な起源は不明ですが、18世紀のはじめにはイギリスで食べられていたことから、とても長い歴史をもつ洋菓子であることがわかります。

ティータイムのお供にピッタリなお菓子です。

 

フルーツケーキ

フルーツケーキはパウンドケーキの生地に、ドライフルーツや洋酒に付けてた果物を小さくしてから混ぜ込み、焼きあげた洋菓子です。

水分量が少ないため、保存が効くことも特徴のひとつ。ほかにもいくつかバリエーションがあり、生地ではなくクリームと果物で飾り付けたものもフルーツケーキに分類されています。

 

バームクーヘン

バームクーヘンはドイツが発祥の洋菓子です。

バームクーヘンは「年輪のケーキ」という意味で、断面が木の年輪のようになっていることが由来。じつはその歴史は長く、原型はなんと紀元前にパンを巻き付けて焼いたものなのだそうです。

伝統的な技術は特殊でとてもむずかしく、本物のバームクーヘンは、本場のドイツの菓子店でもめったに扱われていません。

 

洋菓子の種類③シュ-菓子

シュー菓子とはシュークリームを代表とする、独特の触感を持つシュー生地をベースに作られるお菓子。

サクッと、またはふんわりした食感と、クリームやチョコの味がとてもおいしい洋菓子です。日本でもとても人気で定番の洋菓子ですよね。

 

シュークリーム

シュークリームは空洞を持つ生地に、あとからカスタードクリームなどを充填した洋菓子です。

ほかにもチョコレートクリームや生クリームなど季節やお店によって中に入っているクリームもさまざま。シューとはフランス語で「キャベツ」という意味で、その名前どおり丸い形をキャベツに見たてたお菓子です。

 

エクレア

エクレアはシュークリームのひとつの形で、細長く焼いた生地にカスタードクリームや生クリームを挟み、その上をチョコでコーティングしたお菓子です。

チョコレート以外にも、キャラメルやコーヒー、抹茶などが使われることも。本場のフランスでは定番中の定番のお菓子で、どの洋菓子店でも販売される定番の洋菓子のひとつです。

シンプルながらバリエーションは非常に多く、センスが試されるお菓子でもあります。

 

サントノーレ

サントノーレはフランスを代表するお菓子のひとつで、シュークリームの生地をカスタードとメレンゲを合わせたクリームで飾り付けたもの。

バリエーションも多く、とても華やかなお菓子で、お祭りや特別な行事で食べられることが多いです。サントノーレも歴史は長く、1840年ごろにパリのパティシエによって考案されました。

 

洋菓子の種類④折込パイ生地

折込パイ生地とはパイ生地の一種で、生地でバターを包み、さらにそれを伸ばして折ってバターを包み…と何度も繰り返して作られるもの。

薄い何層にもなる生地からできるお菓子は、サクッと独特の軽い食感を生み出します。

 

タルト

パイ生地で作ったベースに、生クリームやカスタードクリーム、果物などを乗せて焼き上げたお菓子です。

パイというよりも「タルト」として、同じ種類に数えられることもありますが、ベースト上にかけられる生地から、どちらかというと折込パイ生地に分類できます。リンゴ・ストロベリー・チェリーなどなど、たくさんの種類のタルトが存在しています。

 

タルトレット

タルトレットとは、フランスで食べられている小型のタルトのことです。

切り分ける通常のタルトと違い、一つが一人分とされています。

タルト・オ・シトロン

タルト・オ・シトロンは、素材にレモン果汁や果皮をふんだんに使う、爽やかな風味が特徴的なタルトです。

フランスでは定番のタルトであり、パティスリーにはかならずといってもいいほど置かれているお菓子。

日本国内でも認知されつつあり、とくに夏の期間に店頭にならんでいるのを見かけるようになりました。

タルト・オ・シトロンの起源については、正確なところはわかっていないそうですが、かなり昔からから食べられていたそうですよ。

ミルフィーユ

ミルフィーユとは、パイ生地で作った3枚のフィユタージュに、生クリームを挟んで作られたお菓子です。

表面にパウダーシュガーを振りかけます。フランス発祥の伝統的な洋菓子で、ミルフィーユとは「千の葉」という意味。

正確な起源は不明ですが、17世紀にはすでに存在していたとされ、18世紀に作られた「食通年鑑」にもすでに掲載されていました。

今でも改良や新しい作り方が考案されつづけ、世界中から愛されているお菓子の一つです。

 

フラン

フランはパイ生地に、カスタードクリームとプリンの中間のような液を流し込み、焼き上げたお菓子です。

フランスの伝統的なお菓子のひとつで、どの洋菓子店でもかならずといっていいほど作られています。

 

アップルパイ

アップルパイは、パイ生地に砂糖煮のリンゴを敷き詰めて焼いた洋菓子。

アメリカを表す言葉として「アップルパイのようにアメリカチックだ」といわれるように、同国を代表するお菓子でもあります。

アメリカのどの洋菓子店でも購入でき、もちろん家庭でも焼かれることの多い、まさにアメリカの家庭の味です。

 

シュトルーデル

シュトルーデルは、リンゴやチーズ、チェリーなどのペーストを、何層にもなる生地で包んで焼いたお菓子です。

ドイツ発祥のお菓子で、シュトルーデルの「渦」を表す言葉どおり、生地で何層にも巻いて焼くことから名付けられています。

 

洋菓子の種類⑤ワッフル

ワッフルとは小麦粉・卵・バター・牛乳・砂糖などを混ぜて発酵させ、独特の文様のある型に流し込んで焼いた洋菓子です。

 

ベルギーワッフル

ワッフルといえばベルギーワッフルとイメージされるほど。

ふんわりとした食感のものから、もっちりとした食感のものまで存在し、熱のあるうちに生クリームやはちみつ、シロップなどをかけて食べられます。

軽食として間食や朝食として食べられることも多いです。

 

洋菓子の種類⑥キャンディ

キャンディは味や色を付けた砂糖を煮詰めて溶かし、常温で固めた西洋風の飴です。

 

ドロップ

砂糖と水あめを8:2で煮詰めたあとに、着色料や香料を混ぜ、型で固めたもの。

オランダ語が起源だとされていて、世界中で食べられているキャンデーのひとつです。

 

キャラメル

キャラメルは砂糖と生クリーム、バターなどを煮詰めて作るソフトキャンディです。

派生のものとして、生クリームの量を増やした「生キャラメル」などがあります。

 

ヌガー

ヌガーはソフトキャンディの一種で、ナッツやドライフルーツを砂糖と水あめで煮詰めて作られます。

ルーツはアラブのハルヴァと呼ばれるもので、はちみつやクルミで作られていました。

 

ボンボン

ボンボンとはフランスの砂糖菓子の一つで、砂糖の殻でアーモンドなどを包んだものです。

正式にはアーモンドを包んだものを指していましたが、いまではフルーツや様々なものを殻で包み、すべてボンボンと呼ばれます。

カラフルでかわいらしい見た目で、贈り物としても大変喜ばれます。

 

マシュマロ

マシュマロはメレンゲをベースにシロップ・ゼラチン・水を加えて固めたもので、ソフトキャンディの一つです。

ふんわりとした食感とやさしい味で、ほかのお菓子の飾り付けなどに使われることもあります。

 

ゼリービーンズ

ゼリービーンズは砂糖・水あめ・デンプン・コーンスターチなどを使って作られた、豆型のキャンディです。

色鮮やかで風味も様々、ポップで楽しい見た目が特徴。

欧米、とくにアメリカでは好まれるキャンディで、レーガン元大統領が好んで食べていたことでも知られています。

 

洋菓子の種類⑦チョコレート

チョコレートはカカオ豆を発酵させたあとに、焙煎したカカオマスを砂糖やココアバターとともに溶かし、固めたお菓子です。

一般的な呼び方ではチョコ、フランス風の呼び方にはショコラがあります。

 

ガトーショコラ

ガトーショコラとは、ジョコンドと呼ばれる、チョコを練り込んで焼かれた特別な生地に、チョコレートガナッシュ、コーヒーシロップを塗り、何段にも重ねたケーキ。

とてもリッチで濃厚な味わいな点が魅力で、フランスのパティスリーになくてはならない大切なケーキの一つです。

またパティシエの実力が問われるお菓子でもあります。

 

トリュフチョコレート

トリュフチョコレートとは、球状に丸めて固めたガナッシュを、クーベルチュール・チョコでコーティングしたお菓子。

カラーシュガーやココアパウダー、ナッツパウダーシュガーなどをふりかけて仕上げられます。

トリュフという名前の由来は、高級きのこのトリュフからそのまま取られています。

 

洋菓子の種類⑧ビスケット

ビスケットとは小麦粉を主な原料として、牛乳や砂糖、バターで作った生地を焼いたお菓子です。

もともとはパンづくりから派生した食べ物で、フランス語の「ビスキュイ=2度焼いたパン」が語源。

アメリカではクッキーと呼ばれることが多いです。

 

クラッカー

ビスケットの中でも、砂糖を入れずに作られたものはクラッカーと呼ばれます。

もともとは、軍隊のレーションの乾パンとして作られたものがはじまり。

今では、様々なクリームや具材を乗せて楽しまれることの多いビスケットの一種です。

 

ウエハース

焼き菓子の一つで、小麦粉・卵・砂糖などをベースにした生地を、型焼きにしたものです。

サクサクととても軽い触感が魅力のお菓子で、アイスクリームの付け合せに出されたり、チョコレートやバニラクリームを挟んだ物があります。

厳密にはビスケットと違うものですが、近いものとしてご紹介しました。

 

洋菓子の種類⑨その他

その他にもさまざまな洋菓子があります。

ガレット・デ・ロワ

ガレット・デ・ロワとは、キリスト教の「公現節」に食べられるお菓子です。

「王様のガレット」を意味するお菓子で、その起源は東方の三人の博士が、ベツレヘムの馬小屋でキリストとまみえた日の公現節に由来。

公現節とガレット・デ・ロワを食べる習慣は、フランスで非常に大切にされており、1月2日から6日の間には、ほとんどのフランス人が口にします。

どれくらい食べられているかといえば、クリスマスのブッシュ・ド・ノエルに匹敵するほど。

つまりクリスマスと同様に大切にされているお祝いの日であり、ガレット・デ・ロワはフランス人にとても愛されているお菓子なのです。

基本的には折りパイにアーモンドクリームを包み込み焼き上げ、上に紙製の王冠が載せられます。

このお菓子のおもしろいところは、ガレット・デ・ロワの中に、ひとつだけ「フェーブ(そら豆の意)」と呼ばれる人形が入れられており、引き当てた人は1日だけ王様になれる、という遊びとともに食べられること。

なおアメリカのキングケーキやオーストリアのケーニヒスクーヘンなど、世界各地でガレット・デ・ロワに似たお菓子が存在しています。

起源について、やはりフランスのガレット・デ・ロワを源流とするものなのでしょうね。

マカロン・リス(マカロン・パリジャン)

マカロン・リスは、卵白・砂糖・アーモンドを使って焼き上げられた、色彩豊かで「ピエ」と呼ばれるフリルがとてもかわいらしい焼き菓子です。

そのポップでキュートな見た目は、食べることがもったいなくなるほど。

マカロンはしっかりと焼き上げた卵白で、外はカリッとした食感、中はしっとりとした柔らかさのあるお菓子。

アーモンドパウダーをたっぷりと使うため、アーモンドの香ばしい香りと、たっぷりの砂糖を使ったスウィートな味わいが魅力です。

フランスを代表するとても有名なお菓子ですが、起源はフランスと言われていたり、イタリアと言われていたり、はっきりとはわかっていないのだそうです。

マカロン・リスの「リス」とは、「滑らかで光沢のある」という意味で、マカロン・パリジャンとも呼ばれています。

じつはマカロンという言葉そのものは、「マカロニ」と同じものが語源なのだそうですよ。

 

アマンド・ショコラ

アマンド・ショコラとは、ボンボンオショコラの一種で、アーモンドの表面をカラメリゼしたもの。アーモンド・カラメル・ココアパウダーの苦さと香ばしさが特徴的なお菓子です。

スウィーツとして食べるだけでも楽しめますが、じつは洋酒ともとても合う大人のお菓子。

もちろん紅茶やコーヒーとも合うので、ブレイクタイムにもぴったりです。

 

シャルロット・オ・ポワール

シャルロット・オ・ポワールは、ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールを型に敷き込み、ババロワを詰め、洋梨を乗せて作るお菓子。

起源は貴婦人たちが被っていた、ひだ飾り付きの帽子のモチーフが由来なのだそうです。

ぱっと見はボリュームがありますが、生地以外はババロワと洋梨が素材のため、見た目よりも軽やかな味わいが特徴的。

「貴婦人の帽子」と呼ばれるように、リッチで華やかですから、ちょっとしたお祝いに食べるとよさそうですね。

 

クレープ

クレープはパンケーキにも分類されているお菓子で、小麦・砂糖・卵・バター・牛乳などから作られる生地を薄く伸ばして焼き、チョコレートやアイスクリーム、果物などを包んだお菓子です。

もともとはフランス・ブルターニュの、そば粉を使ったガレットと呼ばれる料理が起源とされています。

今では世界各地で、様々な具材を使ったクレープが作られるようになりました。

 

カスタードプディング(プリン)

カスタードプディング(プリン)は、卵・牛乳・砂糖を混ぜた物を加熱して固めたお菓子です。

日本でいうプリンは、このカスタードプディングを指しますが、もともとはさまざまなものを蒸し固めたイギリス料理の総称でもありました。

 

ババロア

ババロアはプディングと似たお菓子です。

カスタードプディングと異なるところは、ゼラチンを使って凝固させる点。

そのためダイレクトに素材の味がわかるという特徴があります。

 

ムース

ムースとは卵と各種クリームで作られる、ふんわりとした食感が魅力のお菓子です。

仕様されるクリームには、生クリームやチョコレートクリームがよく使われますが、料理としてはサーモンクリームなどが使われることもあります。

ババロアと似ていますが、ムースはゼラチンを使わないことからまったく別のお菓子です。

 

いかがでしょうか。「お菓子」といえば、今では洋菓子を指すことが多いかもしれません(和菓子は「和菓子」として区別されるため)。さまざまな食材を使い、食材の味や性質を生かし、長い時間をかけ、さらなる新しいものへと進化してきました。

洋菓子の本場フランスでは、洋菓子作りのプロが国家資格にもなっているのだとか。洋菓子の持つ奥深い世界に、触れてみませんか?

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