実はとても長いカフェの歴史について
2019年3月5日
今では世界中の人がコーヒーを楽しんでいるカフェ。
日本でもチェーン店から小さな店舗まで、多くの種類がありますよね。
チェーン店ならスターバックスやシアトルズベストコーヒー、喫茶店としてはコメダ珈琲などが有名です。
きっとあなたも普段から、どんな形であれ、カフェを利用する機会も多いのではないでしょうか。
またもちろん日本だけではなく、世界中のあらゆる場所でカフェは浸透し、どの国に行ってもかならずあり、人々の憩いの場となっています。
このようなカフェの文化ですが、どのような歴史があるかはご存知でしょうか。
じつは調べてみると、コーヒーの普及とともに発展し、とても長い歴史を持っていることが分かりました。
この記事ではそんなカフェの歴史について、かんたんですがご紹介します。
カフェの歴史はフランスとイタリアではじまった
そもそものカフェの起源ですが、それはフランスとイタリアの2つの国ではじまりました。
はじまったのはなんと1686年で、場所はフランスでした。
イタリア・フィレンツェ出身者が開いた、カフェ・ド・プロコープというお店です。
フランスにはそれ以前にも、コーヒーを提供するお店はあったものの、文化に合わなかったのか浸透することはありませんでした。
そのためフランスの市民に認めてもらうために、高級感を重視したコンセプトでお店を開きます。
するとまたたく間に広まり、コーヒー文化も受け入れられたのです。
その後はたくさんの文化人が集まる、サロンのような役割も持つようになり、社交の場として浸透していきます。
なかにはたびたび過激な議論が行われるような、政治思想の集まる場所にもなりました。
カフェの歴史は奥深い、フランス革命のきっかけにも?
フランスに経済的発展をもたらし、絶対王制から民主主義への移り変わりのきっかけとなったフランス革命。
この歴史的にも重要な事件のきっかけとなったのもカフェでした。
警察の立ち入りができない、パレ・ロワイヤルのカフェで、革命家たちが日夜論争を繰り広げていたとされています。
そしてカフェでのカミーユ・デムーランの演説が、フランス革命の直接のきっかけとなるできごとになるのでした。
じつはカフェには、このような歴史の大きなドラマがあったのですね。
様々な文化が根付くカフェの歴史
もともとアラビアではじまったコーヒーを飲むという文化ですが、ヨーロッパに伝わると焙煎やドリップなど、まったく別の飲み方が考案され、そこからカフェ文化も広がることとなります。
カフェには芸術家や詩人、作家が集まり、交流する場として定着。
当時のカフェには個室も準備されていたのだそうです。
カフェはずっと昔から、今と同じように多くの人が集まり、コーヒーを楽しみ、会話を楽しむ場所だったのです。
イギリスとイタリアのカフェ
ちなみにイギリスとイタリアでもカフェはできましたが、イギリスではほどなくしてパブへと変わり、イタリアではバールへと変わりました。
パブはどちらかというと、お酒のイメージが強いですが、バールはエスプレッソなどのコーヒーを楽しむイタリア式のカフェとなっています。
バールではコーヒー以外にも、軽食や軽いアルコールを飲むこともできる、カフェとバーの中間のようなお店です。
日本のカフェ文化の歴史
日本で最初のカフェは、東京・上野の可否茶館。
最初期のころにできたカフェということもあり、なかなかうまくいかずに4年で閉店することに…。
可否茶館が開業した、4月13日は今でも喫茶の日となっています。
その後は西洋文化が一気に流れ込み、その中でカフェの文化も日本で浸透しました。
さまざまなカフェや喫茶店がオープンし、ヨーロッパと同じように、文化人の交流の場としての機能を持つようにもなったのです。
ですがそんなカフェ文化も、第二次世界大戦で、贅沢品として一度は衰退しています。
そして戦後は再びカフェが賑わい、少しずつ変化しながら、現在のカフェの形態へと変わったのです。