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似ているけど何が違う?ビスケットとクッキーの違いをひと目で理解する


いつもは何も意識せずに食べているビスケットやクッキー。

色とりどりで見た目もかわいいし、ドライフルーツやチョコチップが入っていたりと、私たちをいつも楽しませてくれます。

そんなビスケットやクッキーは、スーパーやコンビニ、洋菓子店などでもふつうに売られていますが、その違いについて考えたことはありますか?

なんだか似ているようで、微妙に違うような…私も含めて、きっとほとんどの人が違いについて知らないのではないでしょうか。

気になって調べてみると、じつは違いがしっかりと定められていました。

この記事では、ビスケットとクッキーの違い、ほかにも似ているサブレやスコーンなどについてもご紹介します。

ビスケット・クッキー・サブレ・スコーンの違いをひと目で理解

ビスケットとクッキーをはじめとして、知っているようで知らない4つのお菓子をかんたんに理解できるように表にしました。

ビスケット クッキー サブレ スコーン
日本 糖分と脂肪分が全体の40%未満 糖分と脂肪分が全体の40%以上 フランス発祥
ショートニングの量がビスケットよりも多い
ビスケットよりもさっくりとした食感
お店によって異なり、アメリカとイギリスのものが入り混じっている
アメリカ パンのような焼き菓子
塩味の焼き菓子はクラッカー
焼き菓子全般 ビスケットに近いが、具入りのものだけを指す
フランス ビスキュイと呼ぶ 基本は使われていない名称
ビスケットとほぼ同義
フランス発祥
ショートニングの量がビスケットよりも多い
ビスケットよりもさっくりとした食感
イギリス 焼き菓子全般 基本は使われていない名称
ビスケットとほぼ同義
パンのような焼き菓子
アメリカでのビスケットとほぼ同じ
ドイツ ビスキュートと呼ぶ 基本は使われていない名称
ビスケットとほぼ同義

日本の中では、ある程度は明確に分けられてはいますが、世界規模で見ると定義も呼称もバラバラですね。

どのお菓子も、元を辿るとパンがルーツであり、各国に広がって定着する中で、少しずつ変化したためだと考えられます。

 

日本のビスケット

日本ではビスケットの定義として「糖分と脂肪分が全体の40%未満」と定められています。

卵・乳製品・ナッツ・ドライフルーツなどの利用については指定がありません。

本来はビスケットとクッキーは同じもので、イギリスから伝わったものか、アメリカから伝わったものかの違いでした。

ですが消費者のイメージや誤解など、いくつかの理由があり、クッキーとは明確に分けられたそうですよ。

 

海外のビスケット

ビスケットはイギリスでの名称で、フランスではビスキュイ、ドイツではビスキュートと呼ばれています。

アメリカでは、ビスケットのことをクッキーと呼び、基本は同じもの。

もともとは「パンを2度焼いた」という、フランス語のビスキュイが語源で、パンの保存性を高めるために作られたのがはじまりなのだそうです。

つまりビスケットのルーツは、乾パンのようなものだったと考えられます。

 

日本のクッキー

日本のクッキーは、「糖分と脂肪分が全体の40%以上」と定められています。

クッキーはアメリカから伝わったもので、もともとはビスケットと同じものを指していました。

 

海外のクッキー

クッキーはアメリカが発祥で、小麦粉を使った焼き菓子全般をクッキーと呼びます。

ビスケットとは明確な違いがないようですが、アメリカでは、イギリスのスコーンに似たパンに近い焼き菓子を、ビスケットと呼ぶこともあるそうです。

ちなみにクラッカーは甘さのない、塩味の利いたクッキー・ビスケットのことを指しています。

 

サブレ

サブレはフランスが発祥のお菓子で、豊かなバターの風味とさっくりとした食感が魅力のお菓子。

ビスキュイ(ビスケット)との違いは、ショートニングと小麦粉の割合の違いです。

ビスキュイがショートニング1:薄力粉2の割合に対して、サブレはショートニング1:薄力粉1の割合で、これが独特の食感や風味を生み出しています。

 

スコーン

スコーンはイギリスでよく食べられている、スコットランド発祥の料理。

小麦粉などにベーキングパウダーを加え、牛乳をでこねてから焼き上げたもので、イギリスのティータイムには欠かせません。

具を何も入れないプレーンスコーンから、たっぷりのドライフルーツを入れたものまでバリエーションも豊かです。

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