チョコレートの基本的な種類とは
2018年11月16日
みんな大好きなチョコレート。
いろいろな種類があることは知っていても、具体的にどれだけの数があるかをご存知の方は少ないのではないでしょうか。
普段何気なく食べているチョコレートも、じつはこの記事でご紹介するタイプの中に含まれていることがほとんど。
ここではそんなチョコレートの基本的な種類について、くわしくご紹介します。
スイートチョコレート
スイートチョコレートとは、ミルクを入れておらず、カカオマスの割合が40〜60%ほどのチョコレートのことです。
ミルクを使っていない分、カカオの豊かな風味をそのまま感じられるのが特徴。
お菓子づくりで使われる一般的なチョコレートでもあり、40〜50%を切ったものはビターに分類されることもあります。
そのまま食べても、お菓子づくりに使ってもおいしい、そんなチョコレートです。
ビターチョコレート
ビターチョコレートとは、スイートチョコレートよりも、さらにカカオマスの割合の多いチョコレートです。
カカオマスの割合はおおよそ40〜50%以下で、もちろんミルクは入っていません。
カカオマスが非常に多く、甘みがかなり抑えられているため、苦味が強いことが特徴です。
チョコレートは好きだけど、甘いものはそこまで好きではない、という人にも好まれるチョコレートだといえるでしょう。
中には砂糖を一切入れない、カカオマス100%のビターチョコレートも存在します。
ミルクチョコレート
スイートチョコレートやビターチョコレートにミルクを加えたものが、ミルクチョコレートと呼ばれます。
配合されるミルクは、一般的には全脂粉乳や脱脂粉乳などです。
カカオマスの割合がかなり減るため、チョコレート特有の香りは抑えられますが、苦味が少なめでまろやかな味になることが特徴。
一般的に売られているチョコレートも、大半がミルクチョコレートであることが多いです。
中にはさらにミルクの分量を増やした、ハイミルクチョコレートと呼ばれるものもあり、こちらはさらにまろやかな風味と食感が特徴。
いいミルクチョコレートを食べると、おいしくて止まらなくなっちゃいますよね。
ホワイトチョコレート
ホワイトチョコレートとは、カカオバター・ミルク・砂糖などで作られたチョコレートです。
名前のとおり白いことが特徴で、苦味はほとんどなく、非常にやさしくまろやかな味が特徴。
カカオバターは体温で溶けるほどの融点のため、口に入れるとすっととろける独特の触感もあります。
そのまま食べられることも多いですが、ビターチョコレートやスイートチョコレートと合わせて食べられることも多いです。
通常のチョコレートよりも、抗酸化作用が低いため保存性が低くなっていることには注意が必要でしょう。
クーベルチュールチョコレート
クーベルチュールチョコレートとは、つぎのような分量で作られたチョコレートのことです。
- ◆成分がカカオマス35%以上
- ◆カカオバター31%以上
- ◆無脂カカオ成分2.5%以上
- ◆カカオバター以外の油脂は仕様不可
このように非常に厳格な基準のもとで作られたチョコレートで、フランスではこの基準から外れると、クーベルチュールチョコレートと呼ぶことはできません。
日本国内では、この点が理解されていないまま浸透してしまったため、お菓子づくり用のチョコレートとして認識されていることもあります。
フランス語で「覆う」という意味であり、コーティングなどに使われるチョコレートです。
生チョコレート
生チョコレートとは、日本国内だけで作られているもので、生クリームなどを混ぜて作られた柔らかいチョコレートを指します。
独特のやさしい口当たりと食感で、とてもおいしいチョコレートですが、生クリームが使われている分日持ちしません。
厳密には異なるのですが、海外ではガナッシュやトリュフチョコなどが、類似のチョコレートだといえるでしょう。
日本国内においては「チョコレート公正競争規約」に明確に基準が規定されています。
チョコレートの種類とカカオの関係
チョコレートはだれもがご存知の通り、カカオの木から採れるカカオ豆から作られます。
カカオ豆は南米原産で、現在では中南米・西アフリカ・東南アジアを中心に、南北20度の地域で作られていることが多いです。
果実はカカオポッドと呼ばれ、10〜30cmほどのラグビーボールに似た形をしていて、中にはたっぷりの果肉と25〜75粒ほどのカカオ豆が詰まっています。
このカカオ豆を乾燥させ、加工したものが、さまざまなチョコレートの種類へと変わるのです。
成分規格によるチョコレートの種類
ここでは加工されたチョコレートの、成分規格による種類をご紹介します。
製菓に使われるチョコレートは、国際規格として、先ほどもご紹介したカカオが35%以上含まれる「クーベルチュールチョコレート」があります。
それ以外にも日本国内の製品には、原料チョコレート類として成分規格が定められているのです。
純チョコレート
カカオの成分が35%以上で、ココアバターがすべての重量の18%以上、ショ糖55%以下、乳化剤0.5%以下のものを純チョコレートと呼びます。
不要な脂質などが入っていないため、カカオの香りがとてもよいことが特徴です。
また油分が多く、夏はやわらかくなりやすく、冬は固くなりやすいことから、年間を通して18℃前後の温度で使用します。
チョコレート
チョコレートは、カカオの成分が35以上、ココアバターがすべての重量の18%以上と、一見すると純チョコレートと同じ。
ですが「カカオの成分に含まれるココアバター以外の添加用食用油脂と種類」などに規格がない点が、純チョコレートと違います。
また香料にも制限がなく、扱いやすい代わりに香りが少し劣る、というところも違う点でしょう。
準チョコレート
準チョコレートは、カカオの成分が15%以上で、食用脂肪分がすべての重量の18%以上のものです。
一般的には、洋生用チョコレートや、コーティングチョコレートと呼ばれるもので、テンパリングをしなくても型流しと、コーティングに使えるのが特徴とされています。
ココアバター
カカオマスから作られる脂肪で、カカオ豆の50%も占めています。
パルミチン酸・ステアリン酸・オレイン酸からできていて、飽和脂肪酸を含み、安定している植物性脂肪です。
2〜3℃の温度差で溶けやすいという性質があり、これがチョコレートの口溶けのよさの秘密なのだそうです。
このように国内の基準でも、4つのチョコレートの種類に分けられています。
たかがチョコレートですが、されどチョコレート。
大昔から人々が夢中な食べ物だけあって、とても奥が深いことが分かりますね。