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Wagashi 和菓子職人に
なるには?

和菓子職人になるには?

和菓子職人とは、季節を表現した菓子や饅頭や羊かんなどを作る人のこと。
現代では、工場で大量生産される和菓子がスーパーなどに並んでいますが、和菓子職人は伝統の技術を用いて和菓子を手作りします。

和菓子は目で見て楽しむものでもあり、和菓子職人の手で作られる繊細な和菓子には、素晴らしい魅力があります。
和菓子職人になりたいけどどうやったらなれるの?
ここでは製菓衛生師(国家資格)を取得して和菓子職人になるまでの2つの方法のご紹介をします!

製菓衛生師になるには? 国家資格を取得する2つの方法

お菓子を仕事にするためには、どんな勉強や資格が必要か知っていますか?お菓子のプロの国家資格である製菓衛生師とは、菓子製造業に従事する人の資質を向上させ、製菓衛生の向上を目的としてできた資格です。ここでは製菓衛生師について紹介します。

確実に技術が身につく!
京都製菓「和菓子上級科」の授業スタイル

和菓子の種類

和菓子には、「生菓子」「半生菓子」「干菓子」があります。炊く・蒸す・焼くなどを基本に、さまざまなアイデアを取り入れた和菓子が誕生します。古くから伝わる和菓子だけではなく、現代人の感性を取り入れた和菓子も数多く登場しています。

和菓子は、ある素材を加えるだけで味が大きく変わるものです。例えば、あんこには柚子や味噌を加えることで、一気に風味が変わります。和菓子と言えば、地味なイメージがあるかもしれませんが、実は洋菓子と同等に奥が深くて和菓子職人のセンスや技術が求められるお菓子なのです。

和菓子職人のやりがい

和菓子で季節を表現できる

四季を持つ日本で生まれた和菓子には「季節を表現する」という特徴があります。例えば和菓子のモチーフに季節の花を表現することもありますし、一年のちょうど半分にあたる6月30日に「水無月」と呼ばれる和菓子を食べる文化があったりもします。そのような季節の出来事や風景を和菓子に込めて表現できるのは、和菓子の大きな特徴であり、人々の暮らしや文化に根付いた和菓子をつくるというやりがいにもなります。

世界に一つだけの和菓子がつくれる

実は和菓子はお店に並んでいるものだけが商品ではありません。例えば個人のお客様がお茶席を設けるとき、和菓子店のご主人に相談してオリジナルの和菓子をつくってもらったり、自分自身で考案した和菓子を店頭に並べたりと、自身の独創性や表現力を活かして、世界に一つだけの和菓子をつくることができるのも、和菓子の魅力であり、和菓子職人の腕の見せ所でもあります。

日本の伝統を守れる

和菓子職人の使命は、伝統の和菓子が未来まで存続できるように魅力を発信することです。そのためには、和菓子文化について深い知識が必要です。また、和食が無形文化財に登録されたことをきっかけに、和菓子への注目が世界規模で高まっています。商品をディスプレイに並べる際は、日本の四季の美しさを表現することや、日本特有の雰囲気を感じてもらえるように工夫することが大切です。

和菓子職人にインタビュー

Hiroko Aoyama

青山 洋子 さん

京都製菓製パン技術専門学校 2002年卒業

京都の老舗和菓子店「老松」で10年間修業した後、2012年工房「青洋」をオープン。

「老松」での10年の修業で得た経験とは

最初の5年間は、お菓子づくりではなく販売の仕事を任されました。お菓子をつくりたいという焦りもありましたけど、独立した今、販売から学んだお客様との接し方などがすごく活きていると感じます。6年目からはお菓子の製造を任されるようになり、お菓子をつくるだけでなくサッカーワールドカップのレセプションに同行してドイツやポルトガルへ行ったり、直島などアート関係の施設でお茶会を開いたり、本当にいろいろな経験をさせてもらいました。そんな経験を積むうちに、人とコミュニケーションをしながらつくるお菓子を求めて、自分の工房を構えることにしたんです。

人と対話しながらつくりあげるお菓子

「青洋」では、お客さんのいろんな想いに、オーダーメイドの和菓子でこたえていきます。さらに月に一度、オリジナルの和菓子の販売も行います。オリジナルの和菓子づくりも、オーダーメイドも、毎回が真剣勝負です。そこに無限の世界を表現できるのが、和菓子の面白いところかもしれません。

和菓子職人をめざすみなさんへ

楽しいことも、辛いことも、世の中いろいろなことがあります。でも、自分の道をはっきりと示して貫き通してください。そして和菓子は総合芸術の世界です。日本の伝統文化など、できるだけ多くの「本物」に触れる機会をつくるようにしてみてください。

和菓子職人ってどんなお仕事?

和菓子の製造

和菓子職人のメインの仕事は、和菓子の製造です。職場のコンセプト、考え方に適した和菓子を製造するほか、必要に応じて新作を考案します。
製造をメインとしている事業所では、製造の工程(仕込みから仕上げまで)や商品ごとに担当が分かれている場合もあります。
季節ごとの和菓子をつくったり、個人のお客様の要望に合わせた和菓子をつくったりと、季節感や独創性も和菓子職人には大切な能力です。

接客

和菓子店などのいわゆる「専門店」では和菓子の製造、販売を主に行いますが、和カフェなどイートインスペースのあるお店では接客までを広く行います。
職場によっては、和菓子を出すときの作用、マナーなども身につける必要があります。

和菓子職人の働くフィールド

  • 和菓子専門店・和カフェ

    店のコンセプトや考え方に基づいた和菓子を製造し、店のファンを作ります。

    有名店や老舗和菓子店で働く

    和菓子店・甘味処・和カフェ

  • 企業・教育機関

    企業が提供する和菓子の開発、教育機関で和菓子職人を目指す人の教育・指導などを行います。

    和菓子を「考える」「教える」

    食品開発・インストラクター
    フードコーディネーター

お菓子のプロが持っている資格

  • 菓子製造技能士2級・1級(国家資格)

    和菓子部門と洋菓子部門があり取得していると独立開業にも有利で、勤務先では資格手当がつくことも。

  • 菓子パン製造技能士2級・1級・特級(国家資格)

    パン製造の全行程に関連する一連の技能と知識を評価する資格です。受験するには実務経験が必要です。

  • 商業ラッピング3級

    お菓子などの贈り物を包装紙やリボン・シールなどで効果的にラッピングする技術を評価する資格です。

  • 食生活アドバイザー

    広い視野に立って食生活をトータルにとらえ、健康な生活を送るための提案ができる食生活全般のスペシャリストです。