パン製造技能士の受験資格と難易度

就職するときはもちろん、キャリアアップする際にも、持っていれば役立つと言われるパン製造技能士の資格。パン職人を目指すのなら、ぜひ持っておいた方が良い資格のひとつですが、どういうタイミングで受験ができるのか、また試験内容はどんなものなのか詳しく知りたい人も多いはずです。
そこで今回は、パン製造技能士の試験を受けるためにはどうすれば良いのか、またそれぞれの級の試験では、どんな問題や課題が出されるのかなどについて詳しく紹介していきます(2016年9月時点の情報です)。
パン製造技能士の受験資格とは
パン製造技能士の試験は2級、1級、特級に分かれます。それぞれの級を受験するためには、受験資格を満たさなければいけません。
まず2級の場合は2年以上実務を経験した人、もしくは専門学校などで指定された学科を卒業した人などが受験することができます。1級の場合は、2級を合格している人なら2年以上の実務経験が、2級を持っていない場合は、7年以上の実務経験を積んだ人となっています。特級の場合は、1級に合格した後に実務を5年以上経験していれば、受験資格が得られます。
ただし、学歴などによって受験資格が細かく指定されているので、厚生労働省のホームページなどでよく確認するようにしましょう。
パン製造技能士の試験内容
次は、具体的な試験内容をチェックしましょう。試験は、学科試験と実技試験で構成されています。
1級と2級の学科試験は、「食品一般」、「パン一般」、「パン製造法」、「材料」、「関係法規」、「安全衛生」などの内容が出題されます。
実技試験は、決められた時間内に指定の作業を行うという内容です。2級の場合は材料の選定からスタートして、生地の調整・発酵、仕上げ、製品検査などを行います。1級の場合は、2級の実技試験の内容にプラスして、精算や見積もりができるかどうかがチェックされます。
特級になると、学科試験は「工程管理」、「作業管理」、「品質管理」、「原価管理」、「安全衛生管理」、「作業指導」、「設備管理」などの内容が出題されます。そして実技試験ではパンを作るのではなく、パンを作る工程を管理できるか、品質の管理ができるかなどの内容のペーパーテストになっています。職人というよりは、管理職に必要なスキルを試される内容だと言えるでしょう。パン製造技能士の実技試験については事前に公表されるため、公式サイトなどでチェックしてみてください。
パン製造技能士の受験資格を得るには
パン製造技能士の受験資格を得るためには、専門の学校に入って学ぶ以外に、それぞれの級の受験資格が得られる期間まで現場で働いて、実務経験を積む方法があります。
ただし受験資格を得ることができても、働きながら受験のための勉強をするのは、かなり大変なことです。最も基礎的な内容である2級の場合は、専門学校の指定学科や厚生労働大臣指定の学校などに通い必要な過程を修了すれば、卒業時に受験資格を得ることができるのでおすすめです。
パン製造技能士の資格をとる場合、まずは2級の受験資格を取得できる学校を卒業し、その後現場で経験を積めば2年後には1級、それからさらに5年経験を積めば、特級を受験することができます。
まずは専門の学校へ通えば、実習で技術を身につけながら同時に基礎的な知識も学べるので、さらに難易度の高い1級や特級などをより早く取得できるでしょう。より早いキャリアアップを目指す人は、京都製菓のパン上級科に通ってみてはいかがでしょうか?