和菓子職人の仕事内容と1日の流れ

口の中で広がるやさしい甘さだけでなく、芸術とも言えるほど繊細な美しさが魅力の和菓子。「食べる人を感動させるような和菓子を作りたい」と感じて、和菓子職人を目指す人もいるかと思いますが、和菓子職人は実際に毎日どんな仕事をしているのか、1日の仕事の流れはどうなっているのか、どのようにキャリアアップしていくのかなど、具体的な仕事についてはなかなか分からないものです。
そこで今回は、和菓子職人になったらどんな生活をするのか、どのようにキャリアアップをするのかなどを紹介していきます。
和菓子職人の仕事内容とは?
まずは、和菓子職人の主な仕事内容について見ていきましょう。
もちろん、メインの仕事は和菓子を作ることです。店頭に並ぶ商品はもちろん、予約注文のあった商品などを、蒸したり練ったりという作業をしながら作り上げていきます。
昔からある伝統的なお菓子を作るだけでなく、季節に合わせた創作菓子など新しい和菓子を企画、考案するのもお仕事です。さらに店によっては材料の仕入れや接客、販売など、経営に関する仕事を担当することもあります。
和菓子職人の1日の流れ
では、和菓子職人たちは日々どのような仕事をしているのでしょうか? 就職先によって1日の流れは異なりますが、以下で和菓子職人の1日の一例を紹介しましょう。
和菓子職人の仕事が始まる時間は、7時前後というケースが多いようです。出勤したら、前日までに依頼のあったお菓子を作り、できたてをお届けできるようにします。
次に、その日に店頭へ並べる生菓子などを作り、店のオープンに備え、オープン後は生菓子を作りつつ店頭で販売対応をしたり、予約分を配達したりします。
お昼をはさんで午後からは、焼き菓子や干菓子、ようかんなど、日持ちする和菓子を作ることが多いようです。次の日にお渡しする予約分のお菓子を作る準備などをしながら、店頭での販売対応をします。
就職先や繁忙期、閑散期、予約状況によって変わるものの、夕方5時ぐらいには仕事が終わるケースが多いです。仕事が終わった後に新しいお菓子を考えたり、お菓子の勉強をしたりする人もいるようです。
見習いからプロになるまでのキャリアアップ
未経験から和菓子職人の見習いとなった場合
接客、販売や和菓子の製造の補助など、最初は下積みとしてその店で技術を学び、経験を積んでからプロを目指すことになります。未経験からスタートした場合、プロとなるためにはある程度の年数が必要だと言われています。
製菓専門学校を卒業してから就職した場合
接客、販売や和菓子の製造の補助なども行いますが、基礎的な技術や知識をすでに持っているため、就職後にすぐ菓子製造を任せてもらえるケースもあります。
今回は、和菓子職人が普段どんな仕事をしているのか、その1日の流れから見ていきました。和菓子職人は、もちろん技術や知識を吸収して成長することが大切です。ただしほかにも、四季を敏感に感じとったり日本の歴史や伝統を知ったり、和菓子の原点である「和のこころ」を持ち続けることも、大切な仕事のひとつだと言えます。和菓子職人になった際は、和のこころを持ちながら働くように心がけましょう!