京都製菓BLOG

カフェラテ・カフェオレ・カプチーノ・マキアートのそれぞれの違いとは!?

カフェや喫茶店へ足を運んだ時、あなたはどんなコーヒーを頼んでいますか?

毎回同じものを選ぶ人、毎回違うものを選ぶ人、気分によって変えたり変えなかったりする人。

いろんな人がいると思いますが、いつも頼んでいるコーヒーの種類について、それぞれどう違うかをご存知でしょうか?

「いろんなコーヒーを注文しているものの、何が違うかよくわからないんだよね。味や見た目が違うのは、なんとなくわかるけど。」

こんな風に感じている人はきっと多いのではないでしょうか。

とくにミルクが入った、いくつかのコーヒーについては、その傾向が強いと思います。

  • カフェラテ
  • カフェオレ
  • カプチーノ
  • カフェ・マキアート

そこでこの記事は、とても似ている4つのコーヒーについて、どう違うかのご紹介です。

全部コーヒーとミルクを使うけど全部違う

これらのコーヒーはよく似ています。

なぜなら4つともすべて、素材が「コーヒーとミルク」だからです。

同じ素材を使っているのに、種類が全然違うなんておもしろくはありますが、何が違うのかよくわからないですよね。

ちなみにミルクは牛乳のみで、粉ミルクや脱脂粉乳では代用できません。

 

カフェラテとは

カフェラテはイタリア発祥の「コーヒー牛乳」という意味のコーヒーです。

作り方としては「コーヒー1:ミルク1」の割合であることが特徴で、使われるコーヒーはエスプレッソ。

ブレンドコーヒーで作られることはありません。

ですがミルクの扱いには、とくに決まりごとはなく、エスプレッソにミルクが入っていれば、カフェラテと呼ばれます。

多くの場合はスチームミルクが加えられますが、ふつうに加熱しただけのミルクが加えられることも。

 

国による違い

じつは発祥国であるイタリアでは、カフェラテは一般的なコーヒーではありません。

どちらかというと、後述するマキアートの方が一般的なのだとか。

定義としてはイタリア式のカフェラテが本来の姿ではありますが、あまり現地では飲まれていないという不思議です。

 

カフェラテは、もしかすると日本の方が多く消費されているのかもしれません。

ちなみに日本のカフェラテは、アメリカのシアトル式のものがほとんど。

スターバックスなど、シアトル式のカフェが多くでき、その影響を受けているのです。

 

なおアメリカ・シアトル式のカフェラテは、エスプレッソにたっぷりのスチームミルク・フォームミルクを加えたもの。

コーヒーに乗ったフォームミルクのうえに、チョコやシナモンなどで味付けをすることもあります。

私たちが普段見慣れているカフェラテは、このアメリカ・シアトル式のものなのです。

 

カフェオレとは

カフェオレとはフランス発祥のコーヒーで、そのまま「コーヒー牛乳」という意味。

作り方はいたってシンプルで、ブレンドコーヒーと牛乳を同量注ぎ、混ぜ合わせたものです。

フランスでは非常に好まれるコーヒーで、とくに朝食時によく飲まれています。

イタリアのカフェラテとかなり似てはいますが、大きな違いは使っているコーヒーです。

カフェオレが「ブレンドコーヒー+牛乳」であることに対して、カフェラテは「エスプレッソ+牛乳」のため、ほとんど同じように見えますが、ベースのコーヒーが違います。

ですがフランスでも、自宅で作られる時にはブレンドコーヒーにミルクなのが一般的ですが、カフェで注文をすると、イタリア式とほぼ同じ「エスプレッソ+牛乳」のスタイルなのです。

どちらもフランスではカフェオレと呼ばれています。

日本でもカフェオレは比較的よく飲まれますよね。

手軽にドリップコーヒーで作れることが、最大の魅力だといえるでしょう。

なんたってコーヒーと牛乳を混ぜるだけですからね。

 

カプチーノとは

カプチーノとは「エスプレッソ1:スチームミルク1:フォームミルク1」の割合で作られたコーヒーのこと。

イタリアの修道院カプチン会の修道士にちなんだ名前なのだとか。

また修道士の服の色という説や、髪の毛の色といった説もありますが、正確な起源は分かっていないようです。

カプチーノの最大の特徴は、たっぷりと泡立てたフォームミルクを使うことで、ミルクを泡立てないカフェラテやカフェオレとはまったく別のコーヒー。

作り方としてはエスプレッソに、スチームミルクをまず注ぎ、その上にフォームミルクを乗せる、という手順で作られます。

このフォームミルクの弾力を活かして、立体的なデザインをほどこしたりと「デザインカプチーノ」を提供することも。

基本的には1:1:1の割合で作られるものですが、顧客の好みやカフェのスタイルによっても変わることがあります。

  • カプチーノ・キアロ … エスプレッソよりもミルクが多いもの
  • カプチーノ・スクーロ … エスプレッソよりもミルクが少ないもの
  • ウェット・カプチーノ … フォームミルクよりもスチームミルクの方が多いもの
  • ドライ・カプチーノ … フォームミルクの方が多いもの

同じカプチーノのでも、かんたんに紹介できるだけで、これだけの種類があります。

また泡立てたミルクの上に、シナモンパウダーやチョコパウダーをふりかけて楽しむ飲み方も。

ちなみに本場のイタリアでは、カプチーノは午前中に飲まれるコーヒーで、午後に飲まれることはまずありません。

 

カフェ・マキアートとは

カフェ・マキアートとは、エスプレッソに少量のフォームミルクを注いだものです。

「エスプレッソに少量のフォームミルク」というところがポイントで、あくまでミルクの量は少量。

名前の由来である「染みの付いた」という意味のとおり、エスプレッソの表面に浮かぶミルクが染みのように見えるくらいの量なのです。

カフェラテなどにも似てはいますが、フォームミルクを使うこと、そしてミルクの量がかなり少ないことが相違点。

ちなみにイタリアではカフェラテよりも、こちらのカフェ・マキアートがメインで飲まれています。

 

アメリカ・シアトル系カフェのマキアート

スターバックスコーヒーをはじめとする、シアトル系のカフェでのマキアート、とくにキャラメルマキアートは、イタリア式のカフェ・マキアートとはまったく別のもの。

シアトル系カフェのマキアートは、牛乳をたっぷりと使ったカフェラテに、バニラシロップ・キャラメルソースをたっぷりと加えたとても甘い味のコーヒーです。

まるでデザートのようなコーヒーで、本来のカフェ・マキアートとは似ても似つかないもの。

同じマキアートという名前ですから、混同されやすいので気をつけてくださいね。

 

カフェラテ・カフェオレ・カプチーノ・マキアート、それぞれの違いをチェック

ここまでミルクを使ったコーヒーの種類をそれぞれ解説してきましたが、ここでは違いをもう一度整理しておきます。

コーヒーの種類 ミルクのタイプ 割合
カフェラテ エスプレッソ スチームミルク
ミルク
コーヒー1:ミルク1
カフェオレ ブレンド スチームミルク
ミルク
コーヒー1:ミルク1
カプチーノ エスプレッソ スチームミルク
フォームミルク
コーヒー1:スチームミルク1:フォームミルク1
カフェ・マキアート エスプレッソ スチームミルク
フォームミルク
コーヒーに対して少量のミルク

このように表にしてみると、かなりの違いがあることがわかりますね。

とくに混同されやすいのが、カフェラテとカフェオレ。

どちらもコーヒー1:ミルク1の割合ですから、間違われやすく、実際にカフェの店員さんも違いについて尋ねられることが多いのだとか。

コーヒーの種類、ミルクの種類、割合によって、これだけたくさんのコーヒーに種類があるのです。

 

コーヒーの種類が違う

カフェラテとカフェオレで、決定的に違うところがコーヒーの種類です。

カフェラテはエスプレッソマシンの蒸気で一気に抽出する、エスプレッソコーヒーがベースなのに対して、カフェオレはドリップコーヒーがベース。

エスプレッソとドリップは、同じコーヒー豆から抽出されるコーヒーですが、まったく別の飲み物といってもいいほどの違いがあります。

基本的にイタリアでは単にコーヒーといえば、エスプレッソを指すほど馴染み深いものです。

そのためイタリア系のコーヒーは、ほぼすべてエスプレッソで作られると思って間違いありません。

 

ミルクの種類と量が違う

ご紹介した4つのコーヒーは、それぞれでミルクの種類と量が異なります。

種類は「ミルク(牛乳)」「スチームミルク」「フォームミルク」の3つに分けられ、作られるコーヒーによって使い分けられます。

ほとんどの場合、エスプレッソマシンのスチーマーで温めて泡立てられる、スチームミルクとフォームミルクが使われることが多いです。

カフェラテやカフェオレでは、ふつうに温めた牛乳が使われることもあります。

 

エスプレッソについて

そもそもイタリアのコーヒーのベースとなるエスプレッソとは、どんなコーヒーなのでしょうか。

エスプレッソとは、エスプレッソマシンを使い、蒸気で圧力をかけて一気に成分を抽出する濃厚なコーヒー。

濃厚なだけではなく、甘みや酸味も引き出し、とくに表面に浮かぶ「クレマ」と呼ばれる茶色い泡には、独特の旨味が凝縮されているといわれています。

使われるコーヒー豆は、中煎り〜深煎りで焙煎し、極細挽きにしたもの。

ドリップコーヒーとは作り方も、コーヒー豆の焙煎や挽き方も異なります。

シンプルにエスプレッソで飲む時は、たっぷりの砂糖を入れて一気に飲み干し、底に残った砂糖をスプーンで食べるのがイタリア式。

その濃さと苦味からブラックで飲まれることはまずありません。

 

ドリップコーヒーについて

日本では「コーヒー」といえば、ドリップコーヒーのことを指す場合がほとんどですよね。

ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、コーヒー粉を入れ、お湯を注いで抽出する飲み方。

家庭でもドリップマシンが置かれていることも多く、毎日飲んでいるという人も多いのではないでしょうか。

使われるコーヒー豆は、粗挽き〜中挽きであることが多く、非常にマイルドな味であることが特徴です。

ペーパーフィルターが一般的ですが、そのほかにも布を使ったネルドリップや、水出しコーヒーなどもあり、味がそれぞれでまったく変わります。

カフェオレには向いており、おいしくいただくことができますが、カフェラテやカプチーノ、カフェ・マキアートには濃厚さが足りないため向いていません。

 

カフェラテ・カフェオレ・・・自宅で作るなら?

もし自宅でミルクを使ったコーヒーを作るのなら、カフェオレがオススメ。

その理由はエスプレッソマシンなどを準備する必要がなく、手軽に作れるからです。

仮に自宅に道具がなかったとしても、ドリッパーやサーバー、フィルターなどは、コーヒーショップだけではなく、スーパーやホームセンターでも安く手に入ります。

またそんな道具も使いたくないのなら、カップに直接ドリップできるタイプのコーヒーもあるので大丈夫。

できあがったドリップコーヒーに、あたためたミルクを同じ分量を入れればカフェオレのできあがりです。

お好みで砂糖を入れて楽しみましょう。

ちなみに朝食でたっぷりのカフェオレを楽しむのがフランス式です。

 

本格的なカフェの味を楽しむならエスプレッソマシンを

カフェで飲むような、本格的なカフェラテやカプチーノ、カフェ・マキアートを楽しみたいのなら、エスプレッソマシンを購入しましょう。

どうしても高価だし、場所も取られてしまいますが、本当にカフェのコーヒーが好きなのであれば、購入の価値はじゅうぶんあるはず。

家庭用で最も安いものなら数万円からですが、それでも本格的なエスプレッソが作れます。

どのエスプレッソマシンも、基本的にスチーマーも付いていますから、ラテアートに挑戦することも可能。

決して手軽とはいえませんが、コーヒー好きなら一度は自宅にエスプレッソマシンを置いてみたいものですよね。

 

カフェラテ・カフェオレ・カプチーノ・マキアート、その違いのまとめ

カフェラテ・カフェオレ・カプチーノ・マキアートなど、ミルクを使ったコーヒーの違いについて、くわしく説明しました。

どれも素材はコーヒーとミルクでとても似ていることから、どうしても混同されてしまいやすいもの。

でもじつはベースのコーヒーや、ミルクの種類、ミルクの量などで、細かく作り方が異なります。

濃厚な風味が特徴的な、イタリア人の愛するエスプレッソなのか、私たち日本人にも馴染みの深い、マイルドなドリップなのか。

ミルクはスチームミルクなのか、フォームミルクなのか。

同じコーヒー豆とミルクを使ったコーヒーなのに、作り方次第でこれだけ変わるものなのです。

もちろん見た目だけではなく、味もそれぞれ特徴的なものとなっており個性的。

つぎにカフェでコーヒーを飲む時には、ここでご紹介したそれぞれの違いや特徴を、思い出しながら注文してみると、きっと違うコーヒーの楽しみ方ができることでしょう。

 

 

お役立ち知識