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上手に使い分けよう!小麦粉の種類と違いについてやさしく解説


パンやお菓子、うどんなど、毎日食べるたくさんのものに使われている小麦粉。

何気なく使ったり、食べたりしてますし、いくつか種類があることもスーパーで見かけるために知ってはいるものの、具体的な違いについては知らないという人はきっと多いのではないでしょうか。

それにどんな使い分けがされているのか、どの小麦粉を使用すれば良いのかは、さらに多くの人が知らないはず。

そこでこの記事では、小麦粉の種類や使い分けの方法について、やさしく解説します。

小麦粉は大きくわけて3種類

小麦粉の種類は大きくわけて3つの種類に分けられます。

  1. ①薄力粉
  2. ②強力粉
  3. ③中力粉

厳密に分けると、ほかにも用途によっていくつかの種類もあるそうですが、ほとんどはこの3つのうちのどれかに当てはまるのだそうです。

同じ小麦粉でもそれぞれの違いがわからないと、「◯◯用」と書かれてあるものを、つい買ってしまいますよね。

でもじつはほとんどが、薄力粉・強力粉・中力粉のどれかなのです。

そして分けられる基準は、小麦粉特有のタンパク質である「グルテン」の含有量による違い。

グルテンは小麦粉の弾力性に関わるタンパク質で、さっくりとした食感、もっちりした食感、といった具合に調理や製菓によって使い分ける必要があるのです。

 

小麦粉の種類①薄力粉

薄力粉とは、その名前の通り力の薄い小麦粉。

つまりタンパク質・グルテンの含有量が最も少なく、その量は8.5%以下です。

小麦粉の見た目や感触は、細かく挽かれていることからしっとりとした手触り。

このような薄力粉に使われる、粘性の低い小麦は、アメリカで栽培されたものがほとんどです。

 

薄力粉に向いた料理とは

薄力粉には粘性が少なく、もっちりとした食感には適しません。

とくに熱を加えた時に、さっくりとした食感を出すのに向いているため、お菓子や天ぷらなどに使用されます。

ケーキやクッキー、ビスケットなどではおなじみの材料ですよね。

 

小麦粉の種類②強力粉

強力粉は薄力粉とは反対に、グルテンを多く含み、非常に粘性の高い小麦粉です。

グルテンの含有量は11.5%以上で、もっちりとした食感を出すのに適しています。

産地としては、アメリカ以外にもカナダなどからも輸入されているそうです。

 

強力粉に向いた料理とは

強力粉の利用に向いているのは、もっちりとした食感が求められる、パンや餃子の皮、ピザの生地などです。

強い食感から、お菓子づくりなどには適しておらず、使うと歯ごたえがあり過ぎたり、ぼそぼそとした食感になってしまいます。

強力粉が使われる、代表的な食べ物はパンです。

 

小麦粉の種類③中力粉

中力粉はその名前の通り、薄力粉と強力粉の中間の粘性を持つ小麦粉です。

なかなか家庭で料理に使われることがないため、スーパーなどでも取り扱いしていないことが多いですよね。

中力粉はグルテン含有量が9%前後となっていて、まさに薄力粉と強力粉の中間です。

 

中力粉に向いた料理とは

中力粉が向いた食べ物は、うどんが代表的です。

あのうどんの独特の感触は、中力粉が使われているからなんですね。

そのため中力粉は「うどん粉」として売られていることもあるくらい。

ほかにはフランスパン(バケット)などの、ハードパンに使われることでも知られています。

プロには欠かせない小麦粉ですが、家庭では滅多に活躍しそうにありません。

 

薄力粉と強力粉を混ぜて中力粉に

先ほどもご紹介したように、あまり家庭で使われることのない中力粉は、スーパーなどでの取り扱いがないことが多いです。

うどんづくりやバケットづくりなど、家庭でどうしても中力粉が必要になったときには、薄力粉と強力粉を半分ずつの割合で混ぜるという方法もあります。

もちろん本物の中力粉とくらべると、厳密にいうと違う食感とはなりますが、十分に代用できるでしょう。

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