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お正月とお餅の関係とは?餅つきと食べる理由って?

お正月といえば、いろいろなものが連想できますよね。

鏡餅・門松・しめ縄・お年玉・初詣など、お正月ならではの象徴するものや行事があります。

そんなお正月に必ず食べる「お餅」ですが、なぜ餅つきをするのか、そして食べるのかを、知っている人はきっと少ないのではないでしょうか。

この記事では、お正月に欠かせないお餅について、いろいろな雑学をご紹介します。

じつはいくつもの理由があるんですよ。

なぜお正月に餅をつくの?

お正月には、かならずと言っていいほど、いろいろな場所で餅つきの行事・イベントがありますよね。

この餅つきには「子孫繁栄」「一族の繁栄」を願うための行事だといわれています。

餅つきには臼と杵が欠かせませんが、それぞれ女性・男性を意味していることが由来なのです。

正月だけではなく、かつては結婚式や家の新築祝いでも餅つきが行われていたそうですよ。

どの行事も家と関係していることから「子孫繁栄」の願いが込められていたことが分かりますね。

 

鏡餅と神様の関係

お正月に食べるお餅といえば、鏡開きの時の焼き餅やお雑煮、おしるこなどですよね。

その鏡餅は、年神様と呼ばれる穀物の神様にお供え物であり、拠り所でもあるとされています。

年神様に前年の豊作を感謝し、新年の豊作と幸福を祈る大切な行事。

地方によっても異なりますが、12月28日ごろから、年神がお帰りになられる1月7日までを松の内といい、明けの1月11日鏡開きが行われ、鏡餅を雑煮や焼き餅、おしるこに調理されて食べられます。

ちなみに鏡餅を調理する際、包丁などの刃物を使うことは、武士の切腹を連想させることから縁起が悪いとされているので注意してください。

木槌などで割ってから、調理するのが正しい調理方法です。

 

お正月にお餅を食べるのは「歯固めの儀」が由来

お正月に食べる鏡餅やふつうのお餅は、どれも平安時代から行われていた「歯固めの儀」が由来だとされています。

歯固めの儀とは、お正月に一年の血行や長寿を願い、餅・大根・串柿・かぶ・するめ・昆布などの固いものを食べ、歯を固める儀式のこと。

歯を固めることで、丈夫になることで健康になるという考えからはじまった行事だとされています。

地方によって食べるものが違いますが、お餅と大根は、全国で共通していることが多いです。

また年齢という字には「歯」という文字が入っているように、歯→年齢→長寿を願う、という意味合いがあります。

歯固めの儀は、鏡開きと重なることも多いことから、年神様への感謝・祈りといっしょに行われています。

 

お正月は特別なハレの日

「ハレの日」という言葉がありますが、ハレ(晴れ)は「非日常」を表しています。

対することばにケ(褻)という「日常」を表す言葉もあります。

そして「ハレ=非日常」とは、折り目や節目を表す言葉で、お正月は、節目の中でも始まりであるまさにもっとも大切な日。

そのため普段は食べられないお餅を食べて、お祝いするという日でもあるのです。

お正月以外でも、ハレの日とされる結婚式や成人式など、人生の節目となる行事の日には、お餅やお赤飯などでお祝いされますよね。

 

神様と同じものを食べて力を分け与えてもらう

鏡開きをしたあとのお餅は、お雑煮やおしるこにして食べられます。

これにもじつは意味があって、「神様と同じ物を食べて力を分け与えてもらう」という意味合いがあるそうです。

お雑煮やおしるこに使う材料は、もともとすべてお供えものから作られるものでした。

もちろんお餅や小豆もその一つで、神様にお供えしたものを食べて力を分け与えてもらい、一年を健康で元気に過ごすための祈りが込められていたのですね。

このようにお正月に食べるお餅ですが、さまざまな意味合いが折り重なって、私たち日本人の行事と結びついているのです。

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